Japanische Klassiker mit Furigana
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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Lesen Sie 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.557 Zeichen · 426 Bildschirme
寛の散文は初期だけ。芥川のもよせ木です、もろい。小さい、器用です。志賀のは、よく洗ったしき瓦でたたんだような散文ですね、建造物的巨大さはありません。「誰がために鐘はなる」などは、肉体的ぬくみと柔軟さとスポーティな確乎さをもっていて新しい一つのタイプでした。そうお思いになるでしょう?
私は今の自分として、もっているプランに添ってもバルザックが分って来たことをうれしく思って居ります。自分の散文を全く散文の力を十分発揮し得るものと鍛えたいと思います、私が詩人でないことに祝福あれ。
では又ね。
十一月二十一日 〔巣鴨拘置所の顕治宛 駒込林町より(封書)〕
十一月二十一日
きょうはこんな紙をつかいます。
暖かかったことね、秋の末の飽和したような黄色と紅が二階からきれいに見えます。寿江子へハガキをありがとう。いずれ御返事出しますでしょうが、私からも一寸。『風と共に散りぬ』はひところどこの本やにも胸が一杯になるほど氾濫して居りましたのに、この頃はもう全く影をひそめて居ます、この間うち本やさんにもたのんで居りましたが、望うすしの方です。田舎へ行く人にたのんで心がけましょう、本まで田舎とは。