Japanische Klassiker mit Furigana
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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Lesen Sie 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.557 Zeichen · 426 Bildschirme
こんな風にして私の安まりも段々本物になってゆく様子です。みんなの話では私らしい動作や感情の柔軟さが戻ってきて殆んど前と変らなくなったそうです、ただまだ疲れが早いし、疲れると注意を集中しているのが面倒臭くなるけれども。問題はこの眼ばかりよ。
たちばなへ電話したらチェホフはあるそうですからそちらへ直接送るようにいたします。前の注文の分は発送ずみだそうです。「ギオン」と「パルム」は別々になりますがお送りします。
小説のいいものというのはちょっと返答に困る有様でいつかお送りしてそのまま戻ってしまった「チボー家の人々」も作品の頂点をなす(一九一四年)は訳出不能です。スタインベックの「持てるもの持たざるもの」は、「誰がために」への一過程としてみた場合色々専門的な意味で興味ある作品です。アメリカ作家のキャパシティーのタイプの見本として。この頃は世界文学の流れも不自由で身の廻りの作家の書くものではまだ一つもこれぞというものを知りません。なにしろ、私の本を聞く速力ときたら亀の子以下ですからね。一ヵ月に一冊読めないから。もう少し身体が丈夫になったら、もう一人人を探して読む方と書く方を分けたいと思っています。