Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ごくちゅうき

獄中記

大杉 栄

Lesen Sie 獄中記 (ごくちゅうき) von 大杉 栄 (おおすぎさかえ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 28.988 Zeichen · 58 Bildschirme

Aozora Bunko

」

看守は簡単に言い終ると、ガタンガタンガチャガチャと、室じゅうというよりもむしろ家じゅう震え響くような恐ろしい音をさせて戸を閉めてしまった。

「これが当分僕のうちになるんだな。」

と思いながら僕は突っ立ったまままずあたりを見廻した。三畳敷ばかりの小綺麗な室だ。まだ新しい縁なしの畳が二枚敷かれて、入口と反対の側の窓下になるあと一枚分は板敷になっている。その右の方の半分のところには、隅っこに水道栓と鉄製の洗面台とがあって、その下に箒と塵取と雑巾とが掛かっていて、雑巾桶らしいものが置いてある。左の方の半分は板が二枚になっていて、その真ん中にちょうど指をさしこむくらいの穴がある。何だろうと思って、その板をあげて見ると、一尺ほど下に人造石が敷いてあって、その真ん中に小さなとり手のついた長さ一尺ほどの細長い木の蓋が置いてある。それを取りのけるとプウンとデシンらしい強い臭いがする。便所だ。さっそく中へはいって小便をした。下には空っぽの桶が置いてあるらしくジャジャと音がする。板をもと通りに直して水道栓をひねって手を洗う。窓は背伸びしてようやく目のところが届く高さに、幅三尺、高さ四尺くらいについている。