Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ごくちゅうき
獄中記
大杉 栄
Lesen Sie 獄中記 (ごくちゅうき) von 大杉 栄 (おおすぎさかえ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 28.988 Zeichen · 58 Bildschirme
他の囚人の苦情なぞはいっさい取りいれない。毎日半枚ずつ配ってくれる落し紙ですら、腹工合が悪いからもう一枚くれと言っても、決して余計にくれたことはない。時には、いいから何とかしてやれなどという看守に、獄則を楯にして食ってかかることすらあったが、この獄則を守る点では、先きにも言ったようにまるで裏表のない、獄則そのものの権化と言ってもいいくらいだった。数年前の規則そのままに、歩く時には手を少しも振らないように、五本の指をぴんとのばして腰にしっかりと押しつけていた。賞標の白い四角な布も三つほど腕につけていた。
最初殺人で死刑の宣告を受けたのを、終身に減刑され、その後また何かの機会に減刑また減刑されて、ついに放免になったのだそうだ。一刻者は最初からの、しかも正直者というほどの意味であったらしいが、入獄以来その一刻から出た犯罪を後悔するとともに、その一刻をただ獄則厳守のことにのみ集中させて、ますます妙な一刻者になったのらしい。
びっこの少年
隣りの室には十人ばかり片輪者が同居していた。その中に、七十幾つかの老人と、森の中にでもいればどうしてもチンパンジイとしか思えないような顔つきの若い大男と、尻が妙に出っぱってびっこをひいて歩く少年とがいた。