Japanische Klassiker mit Furigana
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めずらしいさかもり
珍しい酒もり
小川 未明
Lesen Sie 珍しい酒もり (めずらしいさかもり) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 5.498 Zeichen · 12 Bildschirme
いよいよ王さまが宿なしどもや、乞食どもを、お招きなされて、盛大なご宴会を開かれるというふれが、いたるところに、はられましたから、すきな酒も飲めずに、貧乏に苦しんでいる人たちは、しかも、王さまのお召しで、たくさん好きなものをいただけるというのだから、たいへんにありがたいことと思って、その日の至るのを喜んで待っていました。
ここに、だれもゆかないような、さびしい海岸に、波で打ち上げられたものか、こわれた船がある、その中に住んでいる老人がありました。この老人は、いつごろから、そこに住んでいるのか、だれも知ったものがありません。そして、ようすから見て、どうやら、この地方の人ではないようにも思われました。
ある日、この老人は、村の方へ出てゆきました。そして、王さまが宿なしどもや、乞食たちをお集めなされて、正月のご宴を開かれるということを聞いたのです。
「私も、ぜひまいってみたいものだ。」と、老人はいいました。
どこからともなく、たくさんの怪しげなふうをした人間が、城下へ集まってまいりました。毎日、毎日、雪道をあるいて、遠くから、ぞろぞろと入ってきました。
やがて、正月となり、その日とはなったのです。