Japanische Klassiker mit Furigana
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げんだいにんじゅつでん
現代忍術伝
Lesen Sie 現代忍術伝 (げんだいにんじゅつでん) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 76.446 Zeichen · 155 Bildschirme
アッと声はださないけれども、一同の顔付が改まったが、わけても雲隠才蔵が目玉を光らせた。
近藤ツル子、マニ教の巻では正宗ツル子、半平の妹役をつとめた娘。
この社きっての楚々たる美女で、心は気高く、頭もよい。社員ひとしく心をうごかしているうちに、わけても半平と才蔵が御執心なのである。
戦後派の面々は思い患うような手間のかかったことはしない。友達の思惑に気兼ねをするようなヒネクレたところも持合わせがない。
手ッとり早く談じこんで、結婚しましょうよとか、旅行しましょうよと持ちかけたが、二人ながら落第。しかし二度三度の落第で屈するようでは戦後派の名折れなのである。不撓不屈、ヒマあるごとに口説くことを忘れたことがない。
ひとたび近藤ツル子の名がでると、半平と才蔵はにわかに不倶戴天の恨みを結ぶ間柄であった。半平がスパイの名に近藤ツル子をあげたから、驚いたのは一同、わけても才蔵である。半平の腹がよめない。奴め何事をたくらんでいるか。まさかツル子と言い交したわけではないだろう。だが待てよ。しばし箱根くんだりに島流しになっているうちに、などと黒雲のように疑念がわきたつ始末。