Japanische Klassiker mit Furigana
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しょうじょうるてん
生々流転
岡本 かの子
Lesen Sie 生々流転 (しょうじょうるてん) von 岡本 かの子 (おかもとかのこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 297.521 Zeichen · 586 Bildschirme
私たちは五輪峠という方へも行き、大沼を一周して帰りました。
夜、先生と私たち二人は炉辺で向き合いました。先生はこの夜のことをば「懺悔の夜」と名付けると口切りしまして、それから次のように語り出しました。
「私が少女時代は、腺病質の内気な娘で、情熱は内へ内へと籠らせる性質であったことは、蝶子さんも、私の実家の弟に聞かれたでしょうね。そしてまた、私が体育の教師として学園へ勤めているうち、女生徒の蝶子さん、あなたを見て、もし自分があなたになれるのだったら、なってみたいたった一人の娘であると思っていたことも、多分この葛岡さんから聞いたでしょう。私がそう言ったのは、少女時代の自分がもし事に妨げられず、素直に育ち進んだら、きっとあなたのようになっただろうという未練や口惜しさが手伝った為でしたろう。しかし仮りにもしそうして育ってみたところであなたは都会生れの水の性の娘、私は田舎生れの山の性の娘、そこにだいぶ相違のあることが此頃では発見して来はしましたものの、やはり私は、あなたが流れに任せてなよ/\と、どこの岸にでも漂い寄り、咲き得る萍の花の自然の美しさを、女の本能の美しさを、うらやましく思う点は昔も今も変ってはいないのです。