Japanische Klassiker mit Furigana
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しょうじょうるてん
生々流転
岡本 かの子
Lesen Sie 生々流転 (しょうじょうるてん) von 岡本 かの子 (おかもとかのこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 297.521 Zeichen · 586 Bildschirme
しかし打てども打てども諂曲が母の本性である以上、打ち直される時期があるだろうか。
わたくしが十三になった頃、父はぱったり来なくなりました。父は肺病で死にました。
そのずっとまえ、わたくしのごく幼い頃から母はわたくしに気に入らないことがあると妙なことを申すのです。
「へん、お菰の子の癖に」
するとしまは、むっとした様子を見せ、
「お新造さん、いくら何でも、それだけはおよしなさいませ」
母は「なに関うものか」と言いますが、多少の後悔の色は見せます。しかしこれをはしたないとでも申すのでしょうか、そういう口の下からまた罵ります。「お菰の子はやっぱりお菰だ」
そのわけはしまの口からだん/\判って来ました。この中老の女とて終始、子供のためを想うとか幼なごゝろを飽くまで労るとかそういう筋目の徹った性質ではございません。母がぱっぱという出任せのわが子に対しても見境いない憎悪の言葉を耳に咎めて、反射的にたしなめるそのことが一時の忠義立てや侠気の做す業にしても、も一つその底の慾には朝夕虐げられつけている母に向って一ときでも立優った気持になり姐御になり度いのでございましょう。