Japanische Klassiker mit Furigana
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せいしまんじどもえ
生死卍巴
国枝 史郎
Lesen Sie 生死卍巴 (せいしまんじどもえ) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 91.598 Zeichen · 182 Bildschirme
――が、これだけは頼んで置く、白河戸郷は丹生川平の敵だ。で、どうともして滅ぼさなければならない――滅ぼす策を講じてくれ」
こう云って茅野雄を迂散そうにさえ見た。
(驚いたな)と茅野雄は思った。
(昔の伯父はこんな人ではなかった。何らか神は信仰していたが、もっと性質が明るくて、秘密など持つような人でなかった。……それだのにどうだろう今の伯父は、山師にしてしかも狂信者! と云ったようなところがある。それにどうだろう伯父の風采は?)
覚明の風采は妙なものであった。切り下げの長髪を肩へかけ、異国めいた模様の道服を着し、刺繍の沓を穿いていた。
(それに恐ろしく勿体ぶるではないか)
これも茅野雄にはおかしかった。
覚明は容易に人に逢わず、絶えず居場所を眩ませていた。時あって姿を現わす時には、十数人の侍者に周囲を守らせ、威厳をもって現われた。
そうして茅野雄に対しても、伯父甥として対しようとはしないで、一宗の祖師が一介の信者へ対するような態度で対した。
で、茅野雄はある時のこと、浪江に向かって問いを発した。
「伯父様の奉じている宗教は、回々教でございましょうな?」
こう問うたのには訳がある。