Japanische Klassiker mit Furigana
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おとこぎらい
男ぎらい
豊島 与志雄
Lesen Sie 男ぎらい (おとこぎらい) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 8.878 Zeichen · 18 Bildschirme
「おばさんじゃ信用ならん。美枝ちゃんはどこへ行った。」
おーい、美枝ちゃん、と呼ばれて、私は隠れてるわけにゆかず、出て行きますと、顔を知ってる人たちです。
「倉光君は来ていないのかい。」
「ほんとに来ていないんだね。」
「どこかに隠れてるんじゃあるまいね。」
一度に問いつめられて、私は困りました。
「美枝ちゃんがそう言うなら、ほんとだろう。も少し待ってみるか。」
そしてウイスキーをつがせられてるうちに、誰かが、ダンスをしようと言い出しました。私はダンスは知りませんし、男のひとなんかと踊りたくもありません。しかしつかまってしまいました。お島さんがレコードをかけます。何のレコードだって構やしません。卓子を少し片寄せて、そこの狭い土間で、ただ動きまわるだけです。私をまん中にして、ぐるぐる廻ります。
「樽御輿だ。ワッショイ、ワッショイ。」
「なに、姫御輿だ。ワッショイ、ワッショイ。」
私は姫御輿にされ、皆から取り巻かれ、肩や腰に手をかけられぐるぐる廻らされます。その男たちの、ねばねばした手が私の手に触れ、くさい息が私の顔にかかります。厭らしくて穢ならしくて、私はけんめいに逆らいますが、放してくれません。