Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
おとこ…はつかれている
男…は疲れている
宮本 百合子
Lesen Sie 男…は疲れている (おとこ…はつかれている) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 1.894 Zeichen · 4 Bildschirme
その根性がある為に、時代から時代へと、今日まで社会の状態は不自然になり、自己の無反省な慾望の築き上げた塔に、かえって、今幽閉されることになったのではないか、と思うのです。なぜなら、昔から、人類がやっと文字を発明した時代から、真個に人間の生きている意味、子から子へと絶えない愛を以てまもり、懐きあこがれる、真理の追求の為に、身を捧げて人生に対した少数の人々は、決して、「わたしは人生につかれた、暮しがつらい」とはいいませんでした。うまれた甲斐には、ねらうべき点を、間ちがえず見つめ、生活内部の軽重ということを、はっきり知っていた。彼れ等の一人も、ため込む為に、金がほしいとは思わなかったでしょう。あの女を俺のものにするには、金がいる、とも考えはしなかったでしょう。或る程度までは、自然というか或いは自然律と人間との相互的関係とでもいうべきものがゆるやかで、人間の僭望、また下慾があまやかされて来た。けれども、今は、それ等が余り過度に根を張り、まず種を蒔いたもの――おおくの人間――自身が苦るしくてたえられない有様となって来たのではないでしょうか。どうにかして、真個の人間の生活に入らなければ生命がつづかない、これでは息がつけない、という所まで切迫して来た。