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Japanische Klassiker mit Furigana

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ちょうないのにてんさい

町内の二天才

坂口 安吾

Lesen Sie 町内の二天才 (ちょうないのにてんさい) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 12.836 Zeichen · 26 Bildschirme

Aozora Bunko

ところが、である。試合がはじまってみると、実に意外である。意外、また意外である。石田投手の物凄さ。身長は長助と同じぐらいだが、スピードは段がちがう。コントロールはいいし、カーブを投げてもスピードが落ちない。金サンはカーブというものは曲る代りにスピードが落ちてフワ/\浮いてくるものだと思っていたのである。

「ウーム。凄い野郎だ。別所に負けないスピードだ」

金サンが思わず嘆声をもらしたので、近所の人々が笑いをもらした。金サンはムキになって、隣りの人に食ってかかった。

「あいつは超特別の大天才投手だよ。凄いウナリじゃないか」

「スポンジボールだからね」

「なアに別所だって、あんなもんだよ。カーブだって目にもとまらない速さじゃないか」

「どうかしてるな。このオジサンは。オジサンはあの学校の先生かい?」

近所にいた子供がきいた。その連れの子供が云った。

「あのピッチャーのオヤジだろう。あんまり変テコなこと云いすぎらア」

すると、みんなが笑ったのである。しかし、まさかアベコベのオヤジとは誰も気がつかない。金サンはいささか蒼ざめた。バッタ/\と三回まで長助チームは全員三振であった。