Japanische Klassiker mit Furigana
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がぼう
画舫
豊島 与志雄
Lesen Sie 画舫 (がぼう) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.863 Zeichen · 22 Bildschirme
店のことや財産のことは忠実な老僕の徐康に任せきりで、どんな相談をもちかけられても、殆んど考えもせずに一任するのでした。そして彼女は次第に柔かな肉が増してき、挙措動作がなよやかになり、顔には瑞々しい色艶があふれてきまして、未亡人になって初めてその美貌が人目につくようになったのでした。けれども、彼女自身ではそういうことも全く問題でないらしく、いろいろ人の噂に上りながら、再婚の気持など更になく、子供たち相手にのんびりした日々を過し、奥向の家事を取締ってるだけでありました。そしてただ時々、気まぐれなことをしました。家には立派な料理人がいますのに、娘の瑞華と二人きりで、町の騒々しい料理屋に食事をしに行くことがありました。侍女も連れずに一人で、湖岸の散歩にぶらりと出かることがありました。日常の交際では、相手を選り好みすることが全くなく、どんな悪評のある人が訪れてきても、にこやかに応接しました。
ところが、人々をそれとなく帰して一人で李景雲にまた画舫を出さしたことのうちには、なにかただの無頓着さとは異ったものがあるようでした。彼女は蓮の実の菓子を二つ三つかじりながら、いつまでも無言のままでいました。