Japanische Klassiker mit Furigana
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ぎもんのきんかい
疑問の金塊
海野 十三
Lesen Sie 疑問の金塊 (ぎもんのきんかい) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 15.600 Zeichen · 32 Bildschirme
「うむ。さあ、どうする?」
刑事は私の処置をどうしたものかと躊った。
「逃げませんよ、私ア」と言下に応えた。「一緒に行ったげましょう」
「お前も行くか。どうかそうして呉れ!」
刑事はホッと溜息をついた。
私はわざと先頭になって駈けだした。刑事も横合から泳ぐように力走した。
真暗な、広い空地に出た。向うにポツンと二階建らしい倉庫のようなものが立っているが、灯もない真黒な建物だ。悲鳴はそのあたりから起ったように思われる。私は前面を注視しながら走った。
沈黙の倉庫の前まで来ると、向うに火の消えた街灯の柱が何事か云いたげに立っていた。その下に、長々と横たわっている黒い物があった。
「旦那方。あすこに、一件らしいのが見えますぜ」
刑事は私の方に身体を擦りよせてきた。
「うん。伸びているようだナ。それッ」
三人はバラバラと、その方に近づいた。刑事の手から、懐中電灯の光がパッと流れだした。その光は直ちに、地上に伏している怪しい男の姿を捉えた。雨あがりの軟泥の路面に、青白い右腕がニューッと伸びていて、一面に黒い泥がなすりついている――と思ったら、それは真赤な血痕だった。