Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ぎわく
疑惑
江戸川 乱歩
Lesen Sie 疑惑 (ぎわく) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 18.308 Zeichen · 37 Bildschirme
何だか自分が恐しい犯罪者になった様な気がした。親父を殺したのも実はこのおれだったのではないか、ふっとそんなことを考えた。おれは夢遊病の話しを思い出した。いつかの晩も、やっぱりこんな風にして、屋根を伝って、親父を殺しに行ったのではないか。……おれはゾーッと身ぶるいがした。だが、よく考えて見れば、そんな馬鹿馬鹿しいことがあろう道理はないのだ。あの晩、親父の殺された刻限には、おれはちゃんと自分の部屋で目をさましていたはずだ。
おれは跫音に注意して、例のほこらのうしろへ行った。月の光でよく見ると、ほこらのうしろの地面に、掘返したあとがあった。サテはこれだなと思って、手で土をかき分けて見た。一寸二寸と掘て行った。すると、存外浅い所に手ごたえがあった。とり出して見ると、それは見覚えのある。自分の家の斧だった。赤くさびた刃先の所に、月の光でも見分けられる程、こってりと黒い血の塊がねばりついていた……」
「斧が?」
「うん、斧が」
「それを、君の妹さんが、そこへ隠しておいたというのか」
「そうとしか考えられない」
「でも、まさか妹さんが下手人だとは思えないね」
「それは分らない。