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Japanische Klassiker mit Furigana

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らい

癩

島木 健作

Lesen Sie 癩 (らい) von 島木 健作 (しまきけんさく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 37.753 Zeichen · 74 Bildschirme

Aozora Bunko

この前科五犯のしたたか者の辛辣な駁言には一言もなかったが、なるほどその言葉どおりであった。頼んだ本はついに来なかった。そして二度目に逢った時、教誨師は忘れたもののごとくによそおい、こっちからいわれて始めて、ああ、と言い、何ぶん私の一存ばかりでも行かぬものですから、と平気で青い剃りあとを見せた顎を撫でまわすのであった。――読む本はなく、ある程度の健康は取り戻しても何らの手なぐさみも許されず、終日茫然として暗い監房内に、病める囚人たちは発狂の一歩手前を彷徨するのである。

健康な他の囚人たちのここの病人に対するさげすみは、役人のそれに輪をかけたものであった。きまった雑役夫はあっても何かと口実を作ってめったに寄りつきはしなかった。仕方なく掃除だけは病人のうち比較的健康な一人が外に出て掃いたり拭いたりするのである。衣替えなどを請求してもかつて満足なものを支給されたためしはなかった。囚衣から手拭いのはしに至るまで、もう他では使用に堪えなくなったものばかりを、択りに択って持ってくるのである。病人たちは、尻が裂けたり、袖のちぎれかけた柿色の囚衣を着てノロノロと歩いた。