Japanische Klassiker mit Furigana
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とざんのあさ
登山の朝
辻村 伊助
Lesen Sie 登山の朝 (とざんのあさ) von 辻村 伊助 (つじむらいすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 5.521 Zeichen · 11 Bildschirme
左はシュレック・フィルンまで切っ立ての崖で、右には深い深い底の方に、ラウテラール・グレッチェルがのぞかれる、このアレトは、千八百六十九年の夏、ここからすべり落ちて微塵になったと伝えられる、かのエリオットの名をとって、エリオット・ウェンドリと呼ばれておる。
私たちは氷に足形を刻んで、静かにそのアレトをよじ登った。グロース・シュレックホルンの頂上は、氷柱が無数にたれ下がった岩で、もうすぐ頭の上になったが、時間はなかなかかかって、氷から柔らかい雪に変わった山稜を、胸をおどらせてかけ登った時、腕時計は、ちょうど午前十一時三十分を示しておった。
絶頂の氷の上に、近藤君と抱き合って喜んだのはこの時である、グリュッセを叫んで、ガイドたちと互いに堅く握手して、日の強い最高点に、躍り上がって喜んだのはこの時であった。
八月一日の、昼に近い太陽は、グロース・シュレックホルンの絶頂に、私たちの影をはっきりと描き出した。影はアレトに立ちきられて、三段に雪の上にすべっている。