Japanische Klassiker mit Furigana
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しろいかべ
白い壁
本庄 陸男
Lesen Sie 白い壁 (しろいかべ) von 本庄 陸男 (ほんじょうむつお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 25.697 Zeichen · 51 Bildschirme
彼を取りまいた子供たちは、なぜかそれにひどく同感してふんふん頷き、口の中で低く呟いていた。「そうだよ、そうだよ」と言って骨ばった塚原の手が元木の肩をおさえた。彼は軟かく二三度それを揺ぶって「お前はな、もうせん、八幡さまの池で、よ、ほら、亀の子を盗んだじゃねえか、え、そうだ、きっとお前そいで詛われたんだ」「ちげえねえや」「おっかねえなあ」とそれが肯定されて行った。
「ば、ばか!」とたんに元木は叫んだ、「あたいは小僧い行くんが嫌なんだ、よう!」
ほんのたった一日この子が欠席した間に、十二歳になった元木武夫の運命が旋回しようとしていた。それもかえっていいだろう――と思いながら、「あたいは小僧い行きたくねえだよう――」と言って腰を揺ぶられると、手に負えない子供であるが、杉本は行かせたくないと決めるのであった。義務教育だ――そう言ってそんなむごい両親を突っぱねねばならぬと考えた。元木武夫の両親は揉手をしながら、やがて屋上にあらわれてきた。
「へへえ、これは先生さまあ……」顎のしゃくれた女房がお世辞笑いをして科をつくるのであった。「ちっとばかり御相談にあがりましたんだが……」