Japanische Klassiker mit Furigana
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しろいあさ
白い朝
豊島 与志雄
Lesen Sie 白い朝 (しろいあさ) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 16.920 Zeichen · 35 Bildschirme
さばけた調子なのですが、どこか角があるようなんです。骨の堅そうな額と口髭とが、そんな感じを与えるのかも知れません。
芝田さんが着物をかえて出てくると、康平さんはふと思い出したように、無雑作にポケットから書類を取出しました。
「これ、常見の方の証書です。受取書もついてるから。大事にしまっといて下さい。抹消登記の方は、僕がしてあげます。これだけの金を拵えるには、ずいぶん苦労しましたよ。」
芝田さんは平然と、まるで当然のことだったというように、書類を受取り、それを駒井さんに預けました。
「君にも心配をかけたが、もうこれで、安心だよ。昨日のあれが、先方では、見合のつもりだっていうから、呆れたものさ。」
その言葉が、どういうものか、ひどく冷淡に、嘲笑的に響きました。
駒井さんは顔を胸に伏せ、康平さんは芝田さんを見ながら、眉根に深い皺を寄せました。
芝田さんはそれに気付かないらしく、ふらふらと立上りました。
「じゃあ行こうか。」
康平さんは女中にだけ声をかけました。
「大事な話があるんだから、夜明しになるかも知れない。寝てていいよ。」
二人を、みんなで玄関に見送りました。