Japanische Klassiker mit Furigana
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しろいあさ
白い朝
豊島 与志雄
Lesen Sie 白い朝 (しろいあさ) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 16.920 Zeichen · 35 Bildschirme
それを考えて、自分でもびっくりするような力がわいてきました。
庭を歩いていると、大きな蚯蚓がはいだしています。――いつでしたか、正夫がやってくると、芝田さんが襯衣一枚になって、裏の例の畑地を掘り返してることがありました。大きな顔を真赤にし、汗を流して、土を掘り返してるのです。そして大きな蚯蚓を一匹つまみあげて、正夫に見せました。蚯蚓というものは、二つに切っておいても、両方とも発育して、二匹になって生きてゆく、と芝由さんは云いました。生きるのは頭の方だけでしょう、と正夫は云いました。いや両方だよ、いや頭の方だけです、そう云い合ってるうちに、二人とも笑いだしました。
それを正夫は思いだしたのです。そして今、蚯蚓をひどくきらう気持がわいてきました。
蚯蚓をよけて、形ばかりの亭のところに来て、立止りました。昨夜のことが、遠い昔のようで、また夢のようです。
見廻すと、チビが、そこの地面に、蚯蚓のようにきょとんとしています。正夫の顔を見て、眼をぱちくりやって、耳をかいています。
「あれから、君はどうしたんだい。」と正夫は云いました。
チビの方では、あんなにお饒舌りのくせに、黙っています。