Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

はくじつむ

白日夢

豊島 与志雄

Lesen Sie 白日夢 (はくじつむ) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 11.672 Zeichen · 23 Bildschirme

Aozora Bunko

「え、何処に?」

「隣りの家に。」

「お隣りですって? まあどうして?」

そこで私は、酔ったまぎれに隣家へ飛び込んで、そしてまた飛び出してきた顛末を、頭にぼんやり残ってるまま、話してきかせなければならなかった。妻と女中とは、呆気にとられたような眼付をして、私の顔ばかりを見つめていた。私は極り悪さのてれ隠しに、後始末の方へ話を向けていった。

「明日になったら、お前行って、よく謝った上で、羽織を貰ってきてくれないか。」

妻は暫く返辞もしなかったが、やがてとってつけたように答えた。

「いやですよ、そんな気の利かないお使なんか。」

「だって僕が行くのも何だか変だし、お千代をやるわけにもゆかないし、まあお前が行ってくれるのが、一番順当だろうじゃないか。」

それでも妻は行くのを承知しなかった。自分で仕出来したことは自分で始末するのが当然だ、と彼女は主張した。お前の方が隣りの人達と顔馴染があるから、と私は云った。然し私は玄関まで挨拶に行ったきりだが、あなたは長火鉢の前に坐り込みまでなすったのだから、と彼女は云った。でもそれは酔った揚句の間違いだから、と私は云った。男って重宝なもので、何でも酒のせいにすればよいと思ってる、と彼女は云った。