Japanische Klassiker mit Furigana
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しろへびのし
白蛇の死
海野 十三
Lesen Sie 白蛇の死 (しろへびのし) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 11.881 Zeichen · 24 Bildschirme
しかし、お由は愚か喜多公も家にはいないらしいんで、それでは他所で密会をしていやあがるんだと思い、白鬚橋を橋場の方へ戻って来ました。其時ふとこいつあ千住の方にいるんじゃないかと思ったんで、変電所へ踏込む積りで、橋の袂を右へ、隅田駅への抜道をとりました。多分二時を少し廻った時刻でしたが、すると彼処に御存知の様に、何んとか言う情事の祠があるんで、そいつを一寸拝んで行く気になったんです。そして、序に小便をしようと思って、祠の裏手へ廻ると、其処でお由の死骸を見附けてしまったんで、あっしはびっくりしてしまいました。――旦那の前ですが、あの女には一寸変ったところがありましてね、詰り痛い目に会わされると喜ぶ様な性質なんでさ。だから、よくあっしに、そんなにお前さん妾のことが心配なら、いっそ腕を切るなり耳を落すなりして置きゃいいじゃないか、どうせ妾はお前さんの物なんだからって、よく言っていたんです。それが本気なんだから驚くじゃありませんか。そいつをあっしはあの晩お由の屍体を見るなり思い出したんで、――こうして置けば厭でも灰にしてしまわなけりゃならねえ、そうすればもう二度とこの綺麗な手足は自分の物で無くなってしまうんだと思うと、へッへ、まあそんな気持からあっしは大急ぎで家へ取って返し、腕と脚を貰ったという訳なんです。