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Japanische Klassiker mit Furigana

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はっけっきゅう

白血球

豊島 与志雄

Lesen Sie 白血球 (はっけっきゅう) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 11.538 Zeichen · 24 Bildschirme

Aozora Bunko

彼は一応押入の中を見廻し、それから女中部屋の内外を見極め、台所の揚板の所から半身を差し込んで、押入の下あたりの地面を、棒切の先でかき廻したりした。しまいに彼はまた押入の前に戻って、小首を傾げながら考え込んだ。

その無言の動作に、こちらも黙ってついて廻ってた晋作と秋子とは、初めから白けた気持と、それでも淡い期待のあったのを裏切られてゆく失望とで、がっかりしてしまった。刑事が俄に押入の片隅を見つめ初めたのを、彼等は殆んど気にも止めなかった。そして云われるままに、釘抜と金槌とを取って来て渡した。

刑事は押入の隅の一枚の張板に、全身でしがみついていた。金槌と釘抜とでそれをはがした。そしてあり合せの板切を求めて、其処を器用に塞いでしまった。それから漸く立ち上って、廊下に出て着物の塵を払い、めくり取った一枚の板をしきりに眺めた。わきから覗くと、その板には端の方に、少し火に焦げた跡が残っていて、黴みたいな小さい白っぽい斑点が沢山ついていた。がただそれだけだった。

「どうもお手数をかけて済みませんでした。」と彼は云った。「では、この板だけお預りして行きます。」

「もう宜しいのですか。