Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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しろがねのえず

白金之絵図

泉 鏡花

Lesen Sie 白金之絵図 (しろがねのえず) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 23.356 Zeichen · 47 Bildschirme

Aozora Bunko

」

「南無三宝。」

「今夜は、ちと更けましてから、それでも蕎麦かきをして食べてみよう、とそう言いましてね、ちょうど父の在所から届きました新蕎麦の粉がありましたものですから、私が枕頭で拵えました。父は、あの一晩泊りにその在へ参って留守なのです。母とまた、お爺様、貴老の事をそう申して……きっとお社においでなさるに違いない、内へお迎えをしたいんですけれど、ああ云った父の手前、留守ではなおさら不可ません。」

「おおおお、いかにも。」

「蕎麦かきは暖ると申します。差上げたらば、と母と二人でそう申しましてね、あの、ここへ持って参りました。おかわりを添えてございますわ。お可厭でなくば召上って下さいましな。」

「や、蕎麦掻を……されば匂う。来世は雁に生りょうとも、新蕎麦と河豚は老人、生命に掛けて好きでござる。そればかりは決して御辞儀申さぬぞ。林間に酒こそ暖めませぬが、大宮人の風流。」

と露店でも開くがごとく、与五郎一廻りして毛布を拡げて、石段の前の敷石に、しゃんと坐る、と居直った声が曇った。

また魅せられたような、お町も、その端へ腰を下して、世帯ぶった手捌きで、白いを取ったは布巾である。