Japanische Klassiker mit Furigana
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しらがこぞう
白髪小僧
杉山 萠円
Lesen Sie 白髪小僧 (しらがこぞう) von 杉山 萠円 (すぎやまほうえん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 98.770 Zeichen · 194 Bildschirme
見るもの聞くもの何にも無くて
たった一人の淋しさつらさ
我慢出来ずに吾が身を咀い
天地を咀って死んでしまった」
眼には荒野の石より他に
見るものも無い恨みを籠めて
耳には風音波音ばかり
他には何にも聞かれぬ恨み
鼻には湖の香埃のかおり
他には何にも嗅がれぬ恨み
舌には話しの相手も無くて
泣くも笑うも只身一ツの
淋しい淋しい怨みを籠めて
あとに残して死んでしまった」
見たい見たいが眼玉の望み――
耳は何でも聞きたい願い――
鼻は何でも嗅ぎたい願い――
舌は何でも話したい――
俺等が主人の石神様の
怨みの籠もった四つの道具」
書物から出た瘠せ女。
笛から湧き出たお爺さん。
月琴から出た裸体の赤児。
鈴から出て来たクリクリ坊主」
四人の家来は石神様の
この世を咀う使わしめ」
坊主の持ってる木の鈴は
王の口をば閉じるため。
女の持ってる書き物は
王の眼玉を潰すため。
赤児の持ってる月琴は
王の鼻をば塞ぐため。
爺の持ってる石笛は
王の耳をば鎖すため。
そうして王を追い出して
四人が代りに王様の
一人の姿に化け込んで
王の威光を振りまわし
勝手な事を為度いため」