Japanische Klassiker mit Furigana
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しらがこぞう
白髪小僧
杉山 萠円
Lesen Sie 白髪小僧 (しらがこぞう) von 杉山 萠円 (すぎやまほうえん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 98.770 Zeichen · 194 Bildschirme
その姿が珍らしいので、あとから大勢の小供が従いて来て、石や泥を雨のように投げ附けていますが、白髪小僧は痛くも何ともない様子で、平生のようにニコニコ笑いながら、ぼんやり突立って逃げようともせぬ様子です。するとそこへ又一人、手足から顔まで襤褄で包んだ男が出て来まして、白髪小僧の様子を見て気の毒に思いましたものか、小供を四方に追い散らして白髪小僧の傍へ寄って、手を引いてどこかへ連れて行こうとする様子でしたが、その時どうした途端か顔を包んでいた布が取れると、これが彼の半腐れの香潮で、集まっている者は皆その顔付の恐ろしさに、大人も小供も肝を潰して、散り散りに逃げ失せてしまいました。
その間に香潮と白髪小僧が急いでここを立ち去りますと、その後暫くの間は誰一人ここへ出て来るものはありませんでした。
すると不思議にも直ぐに眼の前に並べてある昆布の籠の内の一ツが、独り手にむくむくと動き出して、やがて横に引っくり返りますと、その中から海に飛び込んで行衛知れずになっていた美留藻が、首だけ出しましてじっと周囲の様子を見まわしました。見るとそこ等には誰も居ませんで、直ぐ前の横路地に、香潮の姿を見て逃げ出して行った果物屋の婆さんが、逃げかけに打っ棄って行った灰色の大きなマントと、黒い覆面の付いた茶色の頭巾と、毛皮の手袋と木靴とがあり