Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
しろ
白
Lesen Sie 白 (しろ) von Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 7.577 Zeichen · 16 Bildschirme
「あら、どうしましょう? 春夫さん。この犬はきっと狂犬だわよ。」
お嬢さんはそこに立ちすくんだなり、今にも泣きそうな声を出しました。しかし坊ちゃんは勇敢です。白はたちまち左の肩をぽかりとバットに打たれました。と思うと二度目のバットも頭の上へ飛んで来ます。白はその下をくぐるが早いか、元来た方へ逃げ出しました。けれども今度はさっきのように、一町も二町も逃げ出しはしません。芝生のはずれには棕櫚の木のかげに、クリイム色に塗った犬小屋があります。白は犬小屋の前へ来ると、小さい主人たちを振り返りました。
「お嬢さん! 坊ちゃん! わたしはあの白なのですよ。いくらまっ黒になっていても、やっぱりあの白なのですよ。」
白の声は何とも云われぬ悲しさと怒りとに震えていました。けれどもお嬢さんや坊ちゃんにはそう云う白の心もちも呑みこめるはずはありません。現にお嬢さんは憎らしそうに、
「まだあすこに吠えているわ。ほんとうに図々しい野良犬ね。」などと、地だんだを踏んでいるのです。坊ちゃんも、――坊ちゃんは小径の砂利を拾うと、力一ぱい白へ投げつけました。
「畜生! まだ愚図愚図しているな。