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Japanische Klassiker mit Furigana

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ゆりのはな

百合の花

小川 未明

Lesen Sie 百合の花 (ゆりのはな) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 4.179 Zeichen · 9 Bildschirme

Aozora Bunko

」

「あら、見えんのね。」

「ああ、独楽はどっかへ行っちゃった……。」太郎は悲しそうな顔付をしています。その内に時間もよほど経ちましたので、花ちゃんは家を思い出して太郎を誘うのであります。

「太郎さん、妾が萩原のお婆さんにお詫びをして上げるから帰りましょうね。」

「じゃお花ちゃんお詫びをしてくれるの。」

「ああ、妾がしてあげるのよ。」

「婆さん、許して呉れればいいが……お花ちゃん晩になって暗くなるまでここにいておくれでないか。僕は暗くなるまで待っていよう。」

「でも、妾、母さんが心配するもの。」

「お花ちゃん、いておくれよ。暗くなったら、じき帰るから。」

「遅く帰ると母さんに叱られますもの。」

「いやか?」

「…………。」

「お花ちゃん、いやなのか……。」

黙った花ちゃんは首肯いたのである。

「いやならその毬みんな返せ。いじめてやるぞ。」

花ちゃんは悲しそうな顔付をして、一ぱい涙ぐんでいます。しかし手毬はしっかりと胸に押しあててうつむいていたのであります。

二人がそうやって、押問答をしているうちに日は暮れてしまい、大空には真珠のような光る星影が撒き散らしたがように輝いたのであります。