Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

ゆり

百合

芥川 竜之介

Lesen Sie 百合 (ゆり) von Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 4.400 Zeichen · 9 Bildschirme

Aozora Bunko

――第一、この百合の事はどんな友だちにも話さない事。第二、毎朝学校へ出る前、二人一しょに見に来る事。……

―――――――――――――――――――――――――

翌朝二人は約束通り、一しょに百合のある麦畑へ来た。百合は赤い芽の先に露の玉を保っていた。金三は右のちんぼ芽を、良平は左のちんぼ芽を、それぞれ爪で弾きながら、露の玉を落してやった。

「太いねえ!――」

良平はその朝もいまさらのように、百合の芽の立派さに見惚れていた。

「これじゃ五年経っただね。」

「五年ねえ?――」

金三はちょいと良平の顔へ、蔑すみに満ちた目を送った。

「五年ねえ? 十年くらいずらじゃ。」

「十年! 十年ってわしより年上かね?」

「そうさ。お前さんより年上ずらじゃ。」

「じゃ花が十咲くかね?」

五年の百合には五つ花が出来、十年の百合には十花が出来る、――彼等はいつか年上のものにそう云う事を教えられていた。

「咲くさあ、十ぐらい!」

金三は厳かに云い切った。良平は内心たじろぎながら、云い訣のように独り言を云った。

「早く咲くと好いな。」

「咲くもんじゃあ。夏でなけりゃ。」

金三はまた嘲笑った。