Japanische Klassiker mit Furigana
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ひゃくゆきょう
百喩経
岡本 かの子
Lesen Sie 百喩経 (ひゃくゆきょう) von 岡本 かの子 (おかもとかのこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.474 Zeichen · 21 Bildschirme
彼等はそこから出かけようとして一斉に砂だらけな案内者の平凡な顔を見返した。
※(「口+奄」、第3水準1-15-6)レ米決レ口喩
妻の家の米を盗んで口へ入れた男の話。
こういう気持ちを人にいって判るだろうかどうだろうか。またはこういう気持ちは自分だけ変質的に持っていて到底、他人には理解されずに終る果敢ないものの一つなのか。作太郎は医者の前で涙をぽろぽろ零した。医者は作太郎の膨れた頬に丁寧に麻痺剤を注射した。手術を取捲いた花嫁を前に家族一同が心配そうな顔を並べた。
結婚後七日目に作太郎は新妻を連れて妻の実家を訪問したのだった。媒酌結婚ではあったが彼はその妻もその実家をも愛して居た。
程よい富、程よい名望、三棟の土蔵へ通う屋根廊下には旧家らしい薄闇が漂っていた。桟窓からさし込む陽に飴色の油虫が二三びき光った。
「気味がお悪くは無くて。あたし陰気でこの家好きになれませんでしたわ」
花嫁の巻子は取做し顔にこういった。
自分が貰った新鮮で健康でカルシュームの匂いのする乙女、それを生むために何代かの人が倹約、常識、忍耐、そういうような胎盤を用意したのだ。そう思うと作太郎はこの実家の一々のものに感謝のこころが湧いた。