Japanische Klassiker mit Furigana
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ひゃくしょうのゆめ
百姓の夢
小川 未明
Lesen Sie 百姓の夢 (ひゃくしょうのゆめ) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 7.278 Zeichen · 15 Bildschirme
そして、来年の春になったら、若い、いい牛を買えば自分はもっとしあわせになると思いました。
さっそく、彼は、町へ牛を引いていって売ることにいたしました。
こうして百姓は、ふたたびぬかるみの道を牛を引いて、町の方へといったのです。おそらく、今度ばかりは、ふたたび、牛はこの家に帰ってくるとは思われませんでした。
百姓は、道を歩きながら、「あの家の牛でさえ、それほどに売れたのだから、あの牛よりはずっと大きい俺の牛は、もっといい値で売れるだろう。」と考えていました。
そのとき、牛は、何事も知らぬふうに、ただ黙って、百姓の後ろから、ついて歩いていきました。
町へ着きました。そして、百姓は、博労にあって、自分の牛を売りました。ほんとうに、彼が思ったよりは、もっといい値で売れたのであります。百姓は、金を受け取ると、長年苦労を一つにしてきた牛が、さびしそうに後に残されているのを見向きもせずに、さっさと出ていってしまいました。
「大もうけをしたぞ。」と、彼は、こおどりをしました。
百姓は、これが牛と一生のお別れであることも忘れてしまって、なにか子供らに土産を買っていってやろうと思いました。