Japanische Klassiker mit Furigana
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もうもくものがたり
盲目物語
谷崎 潤一郎
Lesen Sie 盲目物語 (もうもくものがたり) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 75.341 Zeichen · 148 Bildschirme
のはわたくしばかりでなく、お女中がたもよるとさわるとそのはなしでござりまして、いや/\、それでもまさかうちのとのさまがお負けになることはあるまいから、とりこしくろうはせぬものだなどゝ、たがいになぐさめあっておりましたことでござります。
すると、ちょうどこのおりからに、ある日きょうごく高次公がおくがたをたよって北の庄へにげていらっしゃいました。むかし、きよすにおいでなされたころは御元服まえでござりましたが、いつのまにかおりっぱな冠者におなりなされ、世が世ならばもういまじぶんはひとかどのおんたいしょうでござりますけれども、のぶなが公の御おんにそむいてぎゃくぞくこれとう日向守の味方をなされましたばかりに天地もいれぬ大罪人におなりなされ、ひでよし公の御せんぎがきびしく近江のくにをあちらへのがれこちらへのがれしておられましたところ、このたび江北がさわがしくなるにつれていよ/\身のおきどころがなくなられまして、ぎりの伯母御のおそでにすがろうとおぼしめしたのでござりましょう。わずかにひとりふたりの供をつれられて、みのかさにすがたをかくしおおゆきのなかを山ごしに逃げていらっしゃいまして、おしろへおつきなされた