Japanische Klassiker mit Furigana
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め
眼
徳永 直
Lesen Sie 眼 (め) von 徳永 直 (とくながすなお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 4.671 Zeichen · 10 Bildschirme
「うるさいッ……あんな奴らはストライキで飯を食って歩いてる無頼漢だ、何が出来るものか……うるさいから階下へ行ってろ、階下へ行けッてば……」
お初は、仕様ことなく、赤ん坊を抱いて立上ったが、不安は依然として去らない。
「あたしはおろか、子供たちだって、外出も何もあぶなくて出来やしない」
口のうちで、ブツブツ云っている。
「おい、おい、階下にいる警察の人に、川村検挙りましたかって、聞いて来い」
昂奮すると猶のこと、頭部の傷が痛んで来た。医者へもゆけず、ぐるぐるにおしまいた繃帯に血が滲み出ているのが、黒い塀を越して来る外光に映し出されて、いやに眼頭のところで、チラチラするのである。
恩知らずの川村の畜生め! 餓鬼時分からの恩をも忘れちまいやがって、俺の頭を打ち割るなんて……覚えてろ! ぶち込まれてから吠面掻くな……。
仰向けに、天井板を見つめながら、ヒクヒクと、うずく痛みを、ジッと堪えた。
会社がロックアウトをして以来、モウかれこれ四十日である。印刷機械の錆付きそうな会社の内部に在って、利平達は、職長仲間の団体を造って、この争議に最初の間は「公平なる中立」