Japanische Klassiker mit Furigana
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いしころみち
石ころ路
田畑 修一郎
Lesen Sie 石ころ路 (いしころみち) von 田畑 修一郎 (たばたしゅういちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 19.254 Zeichen · 39 Bildschirme
二日後の朝 僕はきゅうにうって変った背広服に色変りのズボン姿の「タイメイ」さん(その中には中島泰明という先日とは別の男が顔を出していた)といっしょに島めぐりに出かけた。
神着の部落をはなれると、路は右手に海をひかえた断崖の上に出る。そこは始めに島へ上るとき見た断崖だったが、上から見るとこんなに高かったかと思われるほどだった。浜の部落の屋根がほとんど真上からのように眺められる。ちょっとした切通しを抜けると、そこから先きはこの島の大部分がそうだが、雄山からの傾斜面が海に来てきゅうに落ちこむまでのゆるやかな下り勾配の地帯で、榛の木の林がいたるところ目につく。路は傾斜の皺々に添ってゆるく曲り曲りしてつづく。若々しい芽のふきでた林の上に微風があたると、いっせいに柔かく小さく揺れるのが見える。ところどころの赤い色の土くずれ。下方にとってもちっぽけに見える行儀のいい、四角な、少し円味をもって盛り上っている畑地。地面を蹴ってとびさえすれば何だか身体が浮くだろうという気のする、軽い、何かしら匂いのある空気。
「タイメイ」さんは、人をそらさない妙な馴れ馴れしい調子でしきりに僕に話しかける。