Japanische Klassiker mit Furigana
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いしころみち
石ころ路
田畑 修一郎
Lesen Sie 石ころ路 (いしころみち) von 田畑 修一郎 (たばたしゅういちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 19.254 Zeichen · 39 Bildschirme
と、相手のからかう調子に用心した風で、にやにやして、ちょっと上眼に見る。
「おれは、タイメイが病気だっていうから医者にどんな病気かって訊いてやったよ」と、檜垣がわざとくそまじめに、それからニヤリとして、
「神経衰弱なんかじゃないだろう」
「えへエ、にいさんったらあれだ。そんなんじゃありませんよ」
それで皆が一時に笑いだす。「にいさん」というのは皆が檜垣を呼ぶ言い方だ。「タイメイ」さんは後から何をからかわれるか気にして、窓のところへ音をたてないように寄って、人目につかない用心をしていたが、檜垣が指物の話を持ちだすときゅうに元気になった。よく喋る。目の前に出された置物台の木理をしらべたり、指先で尺をとったり、こんこん台の脚をたたいたりして説明するんだが、その手つきにはどこか真似のできない巧みさがあり、他の人が持ったときよりも彼の手にあるときの置物台が何だか生きて見えるのだった。
檜垣は僕のために島めぐりの案内人をつけようと言って、
「そうだ、タイメイならちょうどよかろう。やつならおもしろい男だし、うってつけだ」
と、話していたのだが、「タイメイ」さんはその話を聞くとすぐに承知してくれた。