Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ガラスをやぶるもの

硝子を破る者

中谷 宇吉郎

Lesen Sie 硝子を破る者 (ガラスをやぶるもの) von 中谷 宇吉郎 (なかやうきちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 6.761 Zeichen · 14 Bildschirme

Aozora Bunko

と言っている事件の中に、本当に仕方がないものが果してどれだけあるか、それは甚だ疑問である。

今一番恐しいものは、インフレーションと食糧問題とである。この両者は結局は同じもので、生産低下の問題に帰する。生産の低下というのは、要するに能率の減退である。この頃電話をかけるごとに、私はつくづく日本国中がこの調子であっては、生産の低下するのももっともだと感ずる。受話器をとってから、交換手が出るまでに、ひどい時には五分もかかる。やっと出て来たので番号を告げると、言下に「御話中」と断られる。同じようなことを二、三回繰り返して、漸くのことに通ずる。相手は官庁などのことが多いので、向うの交換から当の相手までの間にまた「御話中」がある。それが運よく通ずると、農政課のところに農産課が出て来る。それで切ってもらうと、全部切れてしまう。改めてやり直しである。局がまたなかなか出て来ない。漸く出て来ると、今度はまた「御話中」である。

交換が間違えるのは、非常に繁忙だからやむをえないのだと一般には考えられている。しかしこの場合、繁忙だから間違えるという外に、間違えるから余計に繁忙になるということも、一応考えてみる必要がある。