Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ひぶん

碑文

豊島 与志雄

Lesen Sie 碑文 (ひぶん) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 13.294 Zeichen · 27 Bildschirme

Aozora Bunko

死んではいません。重いのでしょう。重そうです。なんだかずっしりと重そうです。風が吹いても揺がないでしょう。

動くことが嫌いなのです。動こうという気持さえ失ってるのです。だから重いのです。そしていつまでも一つ処にじっとしているのです。

その眼が、広い空間に……。いや、地面があるようです。明暗定かでない空間の下に、茫とした地面が、大地があります。何処まで続いてるか分らない、はてしもない大地です。

眼は大地の上に据っているのです。そして動こうともせず、揺ごうともせず、自身の重さで、いつも一つ処にじっとしています。

おかしなまた癪にさわるような眼です。大きな石で地面の中に叩き込んでやりたいような眼です。四方八方に見開かれてる目玉だけの眼です。

転がることさえ出来ないのでしょうか。そう、地面の上にどっしり居坐っています。下の方は少し地面にめり込んでいます。自身の重さでめり込んでいます。

動こうとしないから重いのです。重いから動かないのではありません。長い間にはだんだん地面にめり込んでゆくでしょう。今も少しずつめり込んでいます。

地面が柔いのでしょうか、眼がよほど重いのでしょうか。