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Japanische Klassiker mit Furigana

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ひぶん

碑文

豊島 与志雄

Lesen Sie 碑文 (ひぶん) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 13.294 Zeichen · 27 Bildschirme

Aozora Bunko

」

「私は召使の身分でございます。」

「召使はそういうものかね。」

「それにまた、これはいつぞや申したことでございますが、私の親父はもと旦那様と御懇意を願っておりまして、何かとお世話になったこともありますそうで、その親父が亡くなります時に、善悪ともにこちらの旦那様のために尽すように、善悪ともにと、くれぐれもいい遺しました。」

「善悪ともに……。」

「はい、これはもうどうにもならないことでございます。」

曹新は黙りこんで、ウイスキーの杯を重ねた。そして突然きりだした。

「君は伯父さんのことは万事知っているだろうが、隠さずにいってくれないか。一体、伯父さんの今の財産は、どうして出来たんだね。」

「自然に出来たのでございましょう。」

「自然に……。それなら伯父さんが自慢にしていられるあの壺、金銀が一杯はいっていたとかいう壺は、あれは本当に海から出たのかね。」

「それは私は存じません。けれど、あなた様はどうお考えでございますか。」

「分らないから聞くんだよ。」

「私はもと船乗りをしておりまして、海のことはよく知っておりますが、あの壺が長く海につかっていたものでしたなら、貝殻がついたり藻が生えたりしまして、なかなか容易に落ちるものではなく、むりに落せばいろいろ傷がつきます。