Japanische Klassiker mit Furigana
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さいじつならざるひび
祭日ならざる日々
宮本 百合子
Lesen Sie 祭日ならざる日々 (さいじつならざるひび) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 4.669 Zeichen · 10 Bildschirme
ところが、昨今は珍らしくなくなった。百円をこしているものも珍らしくはない。まことに、これらの流行色調は絢爛をきわめ、富貴をほこるものであるが、これを見る私たちの一方の目は、冬に向うのに純粋の毛織物は十一月から日本で生産されない。メリヤスもなくなる。木綿も節約せよ。食糧も代用食に訓練しておけ。子供の弁当に大豆類を多くせよ、などの警報にひかれている。今日の日本の財政のまかない手である蔵相はラジオで放送して、銃後の民の心がけというものをとかれた。輸入品の節約をするように。国産品も節約をするように。だが酒、煙草、絹はどうか遠慮なくつかうようにと。
私たちは学校の家事でも、節約ということの目標を、酒、煙草、絹の衣類においてこれまで教えられて来た。乃木夫人、東郷夫人の貞烈と節倹とは、これらの上流夫人が身を持するにかたく、常に木綿の衣類で通していられたということを、重要な心がけとしてとかれた。
酒と煙草を未成年者に各国とも禁じているのはなぜであろうか。酒ものまず、煙草ものまずということは男にあってやはり道徳的に意味のあることのように今日までは見られて来た。国民の体位向上の問題はやかましい関心をひきおこしているのであるが、酒、煙草に対する寛大さの結果は、体位をはたして向上させるものであろうか。