Japanische Klassiker mit Furigana
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わたしのしんじょう
私の信条
豊島 与志雄
Lesen Sie 私の信条 (わたしのしんじょう) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 3.502 Zeichen · 7 Bildschirme
だが私は今、そういうものを思いつかなかったのである。
このことに関連して、私は告白したいことが一つある。私は毎年、年末に、その一年中に受け取った書信をすべて焼却することにしている。昔からそうなのだ。如何なる関係の如何なる種類の人から来た手紙でも、すべて焼き捨ててしまう。だから、有名な故人の書簡集などが出版される折、それがたまたま私の知人だったりする場合、私宛の書簡の貸与を申し込まれて、ちょっと困ることがある。私信は公表すべきものでないという考えもあるし、第一、焼き捨ててしまっていたのだ。また、いろいろな人の形見にしても、棚の隅っこに埃をかぶって忘れられてることが多い。
こういう私の性情は、失いたくなく残しておきたいものは何か、という事柄から私を縁遠くさせがちである。進歩発展という意味でではなく、時々刻々の推移変転を私はむしろ楽しむ。温故知新は私の柄にない。非常冷淡な情けない奴だとも言えるが、また、現在もしくは将来にのみ生きる喜びを感じないでもない。
そういう次第故、この項の返答は御免蒙りたい。