Japanische Klassiker mit Furigana
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ほだかだけやりがたけじゅうそうき
穂高岳槍ヶ岳縦走記
鵜殿 正雄
Lesen Sie 穂高岳槍ヶ岳縦走記 (ほだかだけやりがたけじゅうそうき) von 鵜殿 正雄 (うどのまさお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 8.443 Zeichen · 17 Bildschirme
登るに従い、小谷が幾条にも分れる。気をつけていぬと、わからぬほど浅い、が最初の鞍部に出るまでは、右へ右へと取って行けば、道を誤る事はあるまい。この鞍部の前面は、小柴が密生している、山麓では緑色の毛氈を敷いたように見えるから、よく方位を見定めておくとよい。海抜約二千米突以上は、雑木次第に減じ、ミヤマカンバ、ミヤマハンノキ、ミヤマナナカマド等の粗く生えたる土地、ここをぬけると上宮川原「信濃、上宮川原、嘉門次」、左の方数丁には、南穂高の南東隅に当る赭色の絶嶂。一休して、この川原を斜めに右方に進み、ベニハナイチゴ、ミヤマナナカマド、ミヤマカンバの小柴を踏み、午前八時には前記の鞍部、高さ約二千二百六十米突、ここに、長さ十間幅四間深さ三尺ばかりの小池がある、中ほどがくびれて瓢形をなしているから、瓢箪池といおう。池の周りのツガザクラ、偃松は、濃き緑を水面に浮べている。これより左折暫時小柴と悪戦して、山側を東北に回り十丁ばかりで、斑岩の大岩小岩が筮木を乱したように崩れかかっている急渓谷、これが又四郎谷「信濃、又四郎谷、嘉門次」、やや下方に、ざあ、ざっと水の流るる音、これから上は、残雪の他、水を得られないとて水筒に充し、一直線にこの急坂を登る。