Japanische Klassiker mit Furigana
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くうちゅうふんぼ
空中墳墓
海野 十三
Lesen Sie 空中墳墓 (くうちゅうふんぼ) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 13.986 Zeichen · 28 Bildschirme
しかし先生は松井田の告白書をお持ちのようです。先生は松井田の居所をつきとめていらっしゃるのですか」
私は微笑を以て、静かに言った。
「案外簡単な事件なんだよ、根賀地君。何を置いてもあの若先生に伺ってみるのが一番面白かろうよ、じゃ連れて来給え」
其のとき、矢口が訪客のあるのを告げた。「相良真弓子」
根賀地が室を出てゆくと、入れちがいに真弓子が入って来た。
帽子からスカート迄、白ずくめの服装をしていた。ただコートの折りかえしだけが眼が痛くなるような紫の天鵞絨だった。上気した頬と、不安らしくひそめた眉と、決心しているらしい下唇とが私の眼に映じたのであった。
「栗戸さんでいらっしゃいますか」
私に軽く首を下げた。
「それでは、川股を御存知の筈です。なにも仰有らずに返して下さい」
私は咄嗟に彼女の言葉を了解した、それで私は聞いた。
「川股と貴女との御関係は?」
「父の助手で、私のためには未来の夫なのでございます」
ううむと私は心の中で唸ったのである。相良の家庭は調べたが、助手までは考えていなかった。昨夜の襲撃の意味も漸くわかりかけたように思った。私はずかずかと室の一隅にすすみよると、扉の把手をまわした。