Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
くうちゅうせいふく
空中征服
賀川 豊彦
Lesen Sie 空中征服 (くうちゅうせいふく) von 賀川 豊彦 (かがわとよひこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 107.687 Zeichen · 215 Bildschirme
賀川市長はそれを聞いて妙な顔をしていたが、鼻垂先生の耳に口を近づけて、何か一言二言言うた。
鼻垂先生はしきりに頷いていた。
鼻垂先生の頷くはずである。一人と思っていた賀川市長の側に、蜻蛉の羽根をつけた霊の賀川市長がちゃんと現われて来たからであった。
「フム! これです! 我らの発明したいと思っていた人間はこれです! 」
鼻垂と天狗は同時に叫んだ。
天狗は尋ねた。
「市長さん、この羽根の方はどなたですか? 」
「これはやはり賀川豊彦です」
「すると、あなたは? 」
「私もやはり賀川豊彦です」
霊の賀川豊彦は沈黙のままそこに立っている。それで天狗先生が尋ねた。
「この方はものを言わないのですか? 」
「他人には物を言いませぬ。私にはいつも物を言ってくれますが」
「そうすると、私の発明せんとするものとは少し違っておりますなア……私の発明せんとする新案特許の人間は誰とでも物を言う者で、この第二の賀川氏のように窮屈な人ではありません。この第二の賀川氏はまるでトラピストの修道僧のようだね。……これでは新社会に適しませぬよ……しかし、あるいは私の空中村の第一期の住民はこの種類が適当であるかも知れませんね……ちょっと待って下さい。