Japanische Klassiker mit Furigana
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くうちゅうせいふく
空中征服
賀川 豊彦
Lesen Sie 空中征服 (くうちゅうせいふく) von 賀川 豊彦 (かがわとよひこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 107.687 Zeichen · 215 Bildschirme
みな協力一致してやりますから、北極から砂漠に水を引くくらいのことは実に容易なことです。もちろんこれは必要から生れた協力であるには違いありません。昔は火星でもよく小さいことで戦争もやり、階級争闘もやっておりました。しかし、火星それ自身がだんだん乾きつつあることを知りましたので、ただ争っているうちに火星人種の滅亡も近いことを発見したものですから、戦争を絶対に中止したのです。その結果はこの通りです」
霊の賀川市長は聞かされることの一つ一つに感心してしまった。
火星の青年たちは、地球の娘たちが美しいと言うて遊びに来た。すぐ結婚を申込まれたものもたくさんあった。
また地球から行った青年たちの中には、火星の娘に恋をして、婚約するものも出来た。そのために火星の住民は毎日イルミネーションをつけて歓んだ。
北極から流れてくる幾千マイルも一直線に掘られてある運河の上には電燈で美しく装飾したゴンドラ船が毎晩浮んだ。そして彼らは宇宙的自由社会の生れることもあまり遠くはないと言うて祝杯をあげた。
そこへ赤蜻蛉が飛んで来た。
赤蜻蛉の精を受けている霊の賀川市長はすぐ赤蜻蛉の飛報が不祥事を伝えに来たということに気がついた。