Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

くうちゅうせいふく

空中征服

賀川 豊彦

Lesen Sie 空中征服 (くうちゅうせいふく) von 賀川 豊彦 (かがわとよひこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 107.687 Zeichen · 215 Bildschirme

Aozora Bunko

三六 菊子の検束

「アレは、お染の幽霊やったのかいな」

「別嬪やったなア」

「久松が、一生懸命になったのも道理やな」

「やはり、煤煙防止をしなくっちゃいかんな」

三六 菊子の検束

挿絵36

お染の演説がすんで菊子さんが再び演壇に立ち、婦人大会の形式によって煤煙防止を決議せんとした時、いずこよりともなく、壮漢が十数名バラバラと現れた。

「女弁士! 質問がある! 」

「質問は後にして下さい」と菊子が答えると、

「なに? 生意気な、貴様は女だてら日本の産業を破壊する賀川の味方をしやがるのか、……よし殴ってしまえ」

こう声をかけたのが「おんびき虎」の一の乾分蛇の目の熊であった。

菊子は賀川市長のように無抵抗主義でない。近頃肺が悪くて芦屋に保養はしていたが、女学校時代には学校で柔道初段の免状を貰っておる腕に覚えのある女である。

「ちょっとお待ちなさい! 」

と可愛い口から猶予の要求をしながら、スカートの裾をひっからげ「今巴御前」と打ちすまして、蛇の目の熊に立向った。

聴衆はただ呆気にとられてどうなるかと総立ちになって見ている。うるさいと見て取って警部も巡査も我勝に引上げてしまった。

蛇の目の熊は菊子の肩をしっかと掴んだが、菊子は彼の右手を両手で掴み背負投げを食わしてドスンと舞台の上に投げつけた。