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Japanische Klassiker mit Furigana

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くうちゅうひょうりゅういっしゅうかん

空中漂流一週間

海野 十三

Lesen Sie 空中漂流一週間 (くうちゅうひょうりゅういっしゅうかん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 17.324 Zeichen · 35 Bildschirme

Aozora Bunko

怪しい奴がしのびこんだというのは……」

だが、きびしい軍律の中で生活してきた「火の玉」少尉にとっては、たとえ傍に何事があろうと、気球が予定の時刻に上昇しないことについて甚だ不満であった。

「しようがないなあ。降りていって、一つうんと文句をいってやろうか」

と思っていると、ゴンドラが急にごとんと大きく揺れて、地上から二三メートル上に飛びあがった。それは地上に置いてある信号灯が俄かに遠くなったことからも知られた。

「おや、どうしたのかな」

そういっているうちに、ゴンドラはまた一つごとんと揺れて、また二三メートル上に飛びあがった。

「はてな、――」

そのとき少尉は、地上の信号灯の前に一つの人影が大童になって綱を解こうとしているのを認めた。

「おお、やっと気球係の地上員がやって来たんだな。いくらなんでも、たった一人では、ちと無理だ」

そういっているとき、ゴンドラはまた大きくごとんと揺れ、とたんに彼の手はゴンドラの縁からはずれ、彼は芋のようにゴンドラの底をごろごろと転った。

彼が起き直ったとき、気球は風の中を、もうぐんぐん上昇していた。

地上からは、懐中電灯がいくつも、こっちに向って動いている。