Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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そらいろのきものをきたこども

空色の着物をきた子供

小川 未明

Lesen Sie 空色の着物をきた子供 (そらいろのきものをきたこども) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 2.149 Zeichen · 5 Bildschirme

Aozora Bunko

夏の昼過ぎでありました。三郎は友だちといっしょに往来の上で遊んでいました。するとそこへ、どこからやってきたものか、一人のじいさんのあめ売りが、天秤棒の両端に二つの箱を下げてチャルメラを吹いて通りかかりました。いままで遊びに気をとられていた子供らは、目を丸くしてそのじいさんの周囲に集まって、片方の箱の上に立てたいろいろの小旗や、不思議な人形などに見入ったのです。

なぜなら、それらは不思議な人形であって、いままでみなみなが見たことがないものばかりでした。人形は新しいものとは思われないほどに古びていましたけれど、額ぎわを斬られて血の流れたのや、また青い顔をして、口から赤い炎を吐いている女や、また、顔が六つもあるような人間の気味悪いものの外に、鳥やさるや、ねこなどの顔を造ったものが幾つもならんでいたからです。片方の中には、あめが入っていると思われました。みんなは、これまで村へたびたびやってきたあめ売りのじいさんを知っています。しかし、そのじいさんはどうしたか、このごろこなくなりました。そのじいさんの顔はよく覚えています。けれど、だれも今日この村にやってきたこのじいさんを知っているものはなかったのです。