Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

かまどのなかのかお

竈の中の顔

田中 貢太郎

Lesen Sie 竈の中の顔 (かまどのなかのかお) von 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 7.439 Zeichen · 15 Bildschirme

Aozora Bunko

三左衛門主従はその晩は山の麓へ宿をとり、翌晩は藤沢あたりに泊り、その翌日金沢へまで帰ってみると、宿の入口に江戸の邸から来た家臣が二三人待っていた。

「お前達は何しに来た」

三左衛門は不審そうに訊いた。

「旦那様が、今日、江戸へお帰りになると云うことでしたから、お迎えにあがりました」

三左衛門は不思議でたまらなかった。

「俺が帰ることをどうして知った」

「昨日、四十位のお坊さんが来て、門番の衆に、こちらの旦那様は、箱根から急にお帰りになってるから、明日はお邸へお帰りになる、私は頼まれてそれを知らせに来たと申しますから、急にお迎えにあがりました」

「なに四十位のお坊さん」

「黒い破れた法衣を着たお坊様でございます」

三左衛門はもう何も云わなかった。そして、夜になって江戸の邸へ帰った。江戸の邸へは親類や友人達が来て帰国の祝をするために待っていた。

三左衛門が上へあがると皆が前へ集まって来た。その時四つになる三左衛門の可愛がっていた末の男の子が縁側に出て立っていたが、不意に大きな声をたてたので三左衛門が驚いて出た。男の子の首の無い体が縁側に倒れていた。