Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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りゅうたんだん

竜潭譚

泉 鏡花

Lesen Sie 竜潭譚 (りゅうたんだん) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 14.899 Zeichen · 30 Bildschirme

Aozora Bunko

あまりよく似たれば、姉上と呼ばむとせしが、よしなきものに声かけて、なまじいにわがここにあるを知られむは、拙きわざなればと思いてやみぬ。

とばかりありて、その姿またかくれ去りつ。見えずなればなおなつかしく、たとえ恐しきものなればとて、かりにもわが優しき姉上の姿に化したる上は、われを捕えてむごからむや。さきなるはさもなくて、いま幻に見えたるがまことその人なりけむもわかざるを、何とて言はかけざりしと、打泣きしが、かいもあらず。

あわれさまざまのものの怪しきは、すべてわが眼のいかにかせし作用なるべし、さらずば涙にくもりしや、術こそありけれ、かなたなる御手洗にて清めてみばやと寄りぬ。

煤けたる行燈の横長きが一つ上にかかりて、ほととぎすの画と句など書いたり、灯をともしたるに、水はよく澄みて、青き苔むしたる石鉢の底もあきらかなり。手に掬ばむとしてうつむく時、思いかけず見たるわが顔はそもそもいかなるものぞ。覚えず叫びしが心を籠めて、気を鎮めて、両の眼を拭い拭い、水に臨む。

われにもあらでまたとは見るに忍びぬを、いかでわれかかるべき、必ず心の迷えるならむ、今こそ、今こそとわななきながら見直したる、肩をとらえて声ふるわし、