Japanische Klassiker mit Furigana
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りゅう
竜
Lesen Sie 竜 (りゅう) von Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 9.397 Zeichen · 19 Bildschirme
が、これを見ました老爺は、やがて総身に汗をかいて、荷を下した所へ来て見ますと、いつの間にか鯉鮒合せて二十尾もいた商売物がなくなっていたそうでございますから、『大方劫を経た獺にでも欺されたのであろう。』などと哂うものもございました。けれども中には『竜王が鎮護遊ばすあの池に獺の棲もう筈もないから、それはきっと竜王が魚鱗の命を御憫みになって、御自分のいらっしゃる池の中へ御召し寄せなすったのに相違ない。』と申すものも、思いのほか多かったようでございます。
「こちらは鼻蔵の恵印法師で、『三月三日この池より竜昇らんずるなり』の建札が大評判になるにつけ、内々あの大鼻をうごめかしては、にやにや笑って居りましたが、やがてその三月三日も四五日の中に迫って参りますと、驚いた事には摂津の国桜井にいる叔母の尼が、是非その竜の昇天を見物したいと申すので、遠い路をはるばると上って参ったではございませんか。これには恵印も当惑して、嚇すやら、賺すやら、いろいろ手を尽して桜井へ帰って貰おうと致しましたが、叔母は、『わしもこの年じゃで、竜王の御姿をたった一目拝みさえすれば、もう往生しても本望じゃ。